2017/06/18

「小池劇場」が日本を滅ぼす



梅雨入りしたというのに、なかなか雨が降りませんね。生活する分には有難いですが、農作物が心配です。そろそろ雨乞いをしなければ^^;

テレビでは、しきりに「地球温暖化のために…」と言われていますが、なにやらそれすらも作為を感じてしまいます。実は、私は7~8年くらい前から温暖化懐疑派なのです。一部の学者の間でも、温暖化はしていないという説が何年も前から囁かれていますが、テレビでは報道されません。

物事には様々な視方があります。多様な視点を持たなければ、容易に騙されてしまいます。大和撫子塾の第3回目では、「メディアリテラシー」について学びました。マスメディア、特にテレビが如何に自身の都合よく切り取って視聴者に偏った考えを植え付けているかを、とてもわかりやすい動画を観ながら考えてみました。



そんな話題にぴったりの本を読みました。敬愛するジャーナリスト 有本香さんのご著書『「小池劇場」が日本を滅ぼす』です。


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マスメディアが煽る「小池劇場」の正体を、論理的に、誰でも確認できる資料に基づいて、明快に解説してくださっている本です。著者のセンスの良い文章がとても痛快で、あっという間に最後まで読み切っていました。


まず、元祖劇場型と言えば「小泉劇場」です。また橋下徹さんも「橋下劇場」と言われることもあります。このふたつの劇場型政治と、今回の小池百合子都知事の違いをまず説明しますと、このように書かれていました。

まず、小泉純一郎氏、橋下徹氏の「劇場」には、賛否は別として、はっきりとした「演目=実現したい政策」があった。小泉のそれは「郵政民営化」に代表される構造改革であり、橋下には「大阪都構想」と銘打った大阪の再編という大命題があった。
しかし小池の劇場にはこれといった演目が「ない」
強いて挙げれば、小池本人が言った「黒い頭のネズミ捜し」であろうか。つまり、前任者や政敵の「吊るし上げ」劇だが、数ヵ月間もメディアとともに大騒ぎしたわりには、罪人は一人も見つかっていない。
つぎの「ない」は、正規の手続きがないことだ。
小泉、橋下は「既得権益をぶっ壊す」ことを訴えて喝采を浴びてはいたが、日本の民主主義のシステムをぶっ壊すことはけっしてなかった。当然ながら、2人は行政の長として手続きをきちんと踏んで物事を決め、執行した。小泉の「破壊劇」の後ろには財務省のエリート官僚集団が付いていたし、橋下は法律家だ。そのあたりに抜かりはない。
ところが、小池は違った。
就任早々の平成28年8月末、2ヵ月先に迫っていた築地から豊洲への市場の移転という大事業をまさに「鶴の一声」で、議会に諮ることもなく延期すると独断したのである。
女性初の都知事ということもあり、就任時には大いに期待した小池百合子という政治家に対し、私が決定的な不信感を抱いたのはこのときからだった。
(中略)もう一つ、小池劇場の「ない」は、ファクト(事実)に基づくロジック(論理)がないことだ。最近の小池の記者会見では、まさに「言語明瞭、意味不明」(流暢に喋るが、論理はめちゃくちゃ)」な場面がたびたび見られる。
2月末、現在の築地市場の安全性を問われた際に、「コンクリートとアスファルトでカバーされており、法令上も問題がない(から安全)」と答え、それなら同じく被覆されている豊洲も安全ではないか、と問い返されると、「地上と地下を分けるという考え方は、消費者が合理的に考えてくれるかクエスチョンマークだ」と支離滅裂な答えを返し、数日後、「豊洲は安全だが安心がない。築地は安心もある」との珍回答をした。これについて、橋下は堪りかねたように、「小池さんの態度は知事として失格」と自身のツイッターで斬って捨てていた。



ところで、まずは何が問題とされていたか、報道の内容を整理してみましょう。本書によると、



①汚染があって市場には不適切な豊洲という土地


 →豊洲という土地に「汚染」はない。東京ガスの所有していた土地の一部には汚染が見つかったが、それはコンクリートやアスファルトで封じ込める対策で十分事足りる。


②石原さんが利権のために強引に移転を決めた

 →豊洲への移転は、石原の前任者の青島知事時代からの既定路線。青島から石原の引継書に「豊洲」と書かれてあった。


③高い値段で土地を買った

 →東京都は条例が定めている財産価格審議会の諮問を受け購入した。購入時の平成23年、豊洲地区の平均価格は70~80万円/平米。購入価格は約50万円/平米。土壌汚染対策費をプラスしても69万円強/平米。


④土壌汚染対策と建物の工事費に多額の費用をかけた

 →共産党が「土壌汚染が危険だ」というプロパガンダを展開。それに対し、当時都議会最大会派だった民主党と、公明党が迎合した結果、必要以上の対策費が上乗せされた。


⑤地下水のベンゼンの濃度が高い

 →飲用水でもなく、掃除にも使わない。浄化して排水管に捨てるだけの水。そのような水に、厳しい飲み水基準を当てはめる必要はなく、同様の基準を求めると、全国の卸売市場がすべて営業できなくなる。


⑥床の下には盛り土がなく、「謎の空間」が広がっていた

 →排水管など無数の配管を張り巡らすスペース。敷地が広大なため、問題が起きたときに自転車で移動できるよう、通常より大きく作られている。そのため盛り土は必要なかった。


⑦これら一切を石原さんと一緒に進められてきたのが「ドン」率いる都議会自民党

 →当時の最大会派は民主党。石原都知事は、民主党の提案を飲むかたちで、多額のカネはかかるが、皆の「安心」のために、厳しい環境基準での土壌汚染対策を行うことを決断した。


⑧豊洲市場は今もまだ安全だとは言えない施設

 →平成26年12月9日舛添前都知事が安全宣言。平成28年12月28日に東京都が「検査済証」を発行。小池都政のもと、あらためて安全宣言されたが、小池と都庁は広報しなかった


⑨6000億円もの税金が使われた

 →これは「税金」ではない。東京都の公設市場は、独立採算の事業として運営されているため、「市場会計」というなかに独自のお金を持っている。税金「一般会計」からの支出はゼロで、それは東京都のホームページにも書かれている。


⑩こうした間違いを小池都知事が丁寧にチェックしている

 →市場の移転延期を独断し、安全宣言の出ていた豊洲に難癖をつけて問題をこじらせ、豊洲の維持費と業者への補償をあわせ100億円超の公金が垂れ流されている。移転延期が1年に及べば、年間200億円前後が費やされる。


また、移転が遅れているために、新たに建設予定だった道路がオリンピックまでに間に合わないという事態に。

築地も安心なのかというと、実はネズミや猫など様々な動物が走り回り、古い建物はアスベストが使われたまま、アスファルトには割れ目が無数にあり、汚染水が漏れ出るような現状なのだとか。



では何故「小池劇場」が成立してしまうのかと言うと、問題はテレビを始めとするマスメディアの報道姿勢にあるようです。著者はこのように述べておられます。

マスメディアの腐敗が深刻だ、とは昨今よく言われることである。
事実の追及を怠ってデマを拡散する。勝手なストーリーを組み立て、悪役に仕立て上げた人、モノ、土地に風評被害をもたらす。「取材」と称して、民間人のプライバシー、人権を侵害する。そして、政治的公平性を著しく欠く。
くわえて、これら一切の犯罪的行為について無自覚である
そんなマスメディアの側が最近、インターネットに流される「フェイクニュース」の害を言い立てたりしているが、マスメディアという大機関がネット上の小さな個人のもたらす誤報の害を問題にするなど、片腹痛い。
小池は就任以来、そんなマスメディアに愛され続けてきた。小池劇場とはつまり、マスメディアの腐敗が全開にされた現象だったとも言えるのだ。



私自身は滅多にテレビを観ないのですが、たまに報道番組を観ていると、小池百合子さんはとても感じの良い人、小池さんに敵対している人たちはとても感じ悪く見えるような切り取られ方をしているなぁと苦笑いしてしまいます。



有本香さんの論拠は、ほとんどが公開された資料ばかり。マスコミのみなさんにも、ぜひこのくらい調べて報道していただきたいものですね。









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